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【Jリーグ】オシムの無茶ぶり「焼きそばの麺と具を分けて出してくれ」 佐藤勇人が知ったその意図とは... (4ページ目)

  • 原山裕平●取材・文 text by Yuhei Harayama

【オシムさんが亡くなるはずがない】

── 常識を疑え、ということですね。

「オシムさんは『日本人は平和すぎる』とよく言っていました。やっぱり内戦を経験している方なので、本当にいつ何が起きるかわからないということを、身をもって感じているんでしょう。

 その時に生き残っていくためには、日頃からいろんな準備をする必要があるんです。今日は平和でも、明日は何が起こるかわからない。それはサッカーにも通じる部分ですし、日常生活でも同じこと。だからオシムさんは常日頃から、僕ら選手だけではなく一般の方に対しても、いろんなことを試していましたね」

── 数々のオシム語録も心に響きました。勇人さんにとって一番の言葉を挙げるとすれば?

「それこそ有名な『ライオンに追われたウサギが肉離れをしますか』という言葉は、僕が肉離れをした時にそういう話をされたと思うんで、印象的に残っています。ただ、僕が今でもすごく大事にしているのは、『やったことが返ってくるのが人生というもの』という言葉です。

 すぐに返ってくることもあれば、何年後かに返ってくることもあるでしょうけど、本当にそうだと思うんですよね。やるべきことをしっかりとやれば、返ってくるんです。それは自分の行動に責任を持つことにもつながると思います。その言葉を僕はすごく大事にしていて、次の世代の子どもたちにもよく伝えるようにしています」

── オシムさんが亡くなられて、もう4年が経ちました。訃報を聞いた時はどのような想いが込み上げてきましたか。

「あの時はちょうど、海外サッカーの解説の仕事が終わって家に帰っている時にネットのニュースで知ったんです。本当に信じられなかったですね。それこそ間瀬(秀一通訳)さんもそうですし、祖母井(秀隆GM)さんもそうですし、代表のスタッフとかみんなに連絡して、事実確認をしました。

 なんでそういうことをしたかというと、亡くなる半年くらい前にオシムさんとビデオ通話で対談したんですよ。あの時に普通に話していたオシムさんが亡くなるはずがない、という想いが拭えなかったんですね」

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