検索

ブラジル人記者「久々に本当のサッカーに触れた」 高校選手権決勝のレベルの高さを絶賛 (3ページ目)

  • リカルド・セティオン●文 text by Ricardo Setyon
  • 利根川晶子●翻訳 translation by Akiko Tonegawa

 一方、日本の高校サッカー選手権は各県の厳しい予選を勝ち抜いて参加すると聞いた。招待されるのではなく、より優れた者がプレーする大会だ。つまり日本の若者たちは、ここで完全なる実力主義を学んでいる。これはとても重要なことだと感じた。

 試合中、私は友人であるジーコにメッセージを送り、いくつかの写真も送った。彼もまた日本のサッカーとともに歩いてきたひとりで、この感動を彼に伝えたいと思った。ちなみに「鹿島のチームが黄色いユニフォームで、相手チームが赤なので混乱する」と送ると、ジーコも「赤は鹿島の色なのにね」と返信をくれた。

 高年俸のスター選手を見るためではなく、暴れるためでもなく、自分のチームを応援するという名目のもと、ただいいサッカーを見るために善男善女が集う。敵も味方もなくピッチで繰り広げられるジョゴ・ボニート(美しいサッカー)に歓声を上げる。そこはサッカーの理想郷だった。

 マンチェスター・ユナイテッドの本拠地オールド・トラフォードのことを「The Theatre of Dreams(夢の劇場)」と呼ぶ。そこで数多くの名勝負が行なわれてきたことから、イングランドの英雄ボビー・チャールトンがそう命名した。しかし1月12日、私にとっての「夢の劇場」は東京の国立競技場だった。

3 / 3

キーワード

このページのトップに戻る