【Jリーグ】今の鹿島アントラーズの布陣は「4-4-1-鈴木優磨」 水沼貴史&平畠啓史が語り尽くす (2ページ目)
【めちゃくちゃ賢い選手】
水沼 でも、あそこの並びには最近彼はちょっといないですよね。大体ファーサイドで残っているような感じの時のほうが多かったりする。だからサッカー選手としてめちゃくちゃ賢いですよね。
平畠 今、鈴木優磨選手のポジションはなんて言ったらいいんですか?
水沼 『鈴木優磨』。
平畠 ああ、同じこと思ってました。
水沼 4-4-2の2トップのひとりと言っても、彼は別にどこに行ってもいいみたいな感じになっている。だけど、どこに行ってもいいわけじゃない。チャンスになりそうな場所に行く。攻撃の起点になりそうな場所を見つけるのが早いんです。周りを見ながら、ポジションをいろいろと変える。
平畠 だから今の鹿島は、「4-4-1-鈴木優磨」でしょう。そんな感じでも許してもらえるというか、あのプレーができるのは、鈴木優磨選手の実力と、僕は鬼木達監督がすごいなと。
水沼 どう生かしたらいいのかを鬼木監督は考えていて、左に置いたり、トップ下とか2トップの一角に置いたりする。それで彼にある程度裁量を与えている感じがします。
それとピンチでここがヤバいとなった時に戻れるのもいいです。ただ、90分フルに走り続けると足つるんですよね(笑)。それでもそういうちょっとした弱点みたいなのがあるのもなんかいいなと。
平畠 すべてが完璧じゃなくて、ちょっと弱いところがあるのがいいんですよね。
水沼 周りのいろんな人に評価を聞くと、みんな「あいつは絶対(ボールを)失わない。収まる」と。シント=トロイデンに行っていなくなった時に「トップが収まらないんだよね」ってアントラーズの関係者はずっと言っていた。それだけのキープ力とかがあるわけで、シント=トロイデンから帰ってきてもそれはやっぱり明らかですよね。
うまいんだよね。体の使い方とか。点を取る場所とか。
平畠 パスもうまいですよ。すごいいパス出しますよね。ただ、いわゆるテクニシャンみたいなきれいな身のこなしじゃなくて、ちょっとカクカクしている感じがあるじゃないですか。あれが好きです。
水沼 わかる。全体的にこう、オラオラ感があるもんね。
平畠 スマートすぎないところが僕は魅力かなと思っています。
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