検索

【Jリーグ】鹿島アントラーズ「最激戦区」ボランチで存在感 三竿健斗が29歳でアップデートしている理由 (5ページ目)

  • 原田大輔●取材・文 text by Harada Daisuke

【鹿島が強さを取り戻してきた】

 選手としての成長を実感している三竿が言う。

「今季は若手選手の成長が目立っていますし、彼らの成長速度を実感もしていますけど、チームが強くなるためには、経験のある選手たちが突き抜けることで、より若手選手を引き上げることができる。

 だから、僕や、優磨、(柴崎)岳くん、植田(直通)くん......経験のある選手たちがさらに選手として成長していくことで、チーム全体の成長スピードを上げていくことができると思っています」

 経験のある選手たちが成長してこそ、若手はその基準に追いつこうと、伸びていく。経験のある選手たちが伸びてこそ、チームとしての円も大きくなっていく。三竿が成長を実感しているように、鬼木監督の指導によって、主軸と言われる選手たちが個の成長に目を向けているから、鹿島はその強さを取り戻しつつあるのだろう。

 また、三竿自身もシーズンを戦うなかで、自分のプレーをさらにアップデートしている。その契機はほかでもない、指揮官との対話にあった。

(つづく)

◆三竿健斗・後編>>鬼木監督との対話で「ブレていたことに気づかされた」


【profile】
三竿健斗(みさお・けんと)
1996年4月16日生まれ、東京都武蔵野市出身。横河武蔵野FCジュニアユースを経て東京ヴェルディの下部組織に所属し、2015年3月のセレッソ大阪戦でJリーグデビュー。2016年に鹿島アントラーズに移籍し、ボランチやCBとして活躍する。2022年にポルトガルのサンタ・クララ、2023年にベルギーのルーヴェンでプレーしたのち、2024年7月に鹿島へ復帰。2017年12月の韓国戦でA代表デビュー。ポジション=MF。身長181cm、体重73kg。

著者プロフィール

  • 原田大輔

    原田大輔 (はらだ・だいすけ)

    スポーツライター。1977年生まれ、東京都出身。サッカー専門誌『ワールドサッカーグラフィック』の編集長を務めたのち独立。Jリーグを中心に取材し、各クラブのオフィシャルメディアにも寄稿している。主な著書に『愛されて、勝つ 川崎フロンターレ「365日まちクラブ」の作り方』(小学館クリエイティブ)など。

【フォーメーション】2025シーズンJ1前半戦ベストイレブン

5 / 5

キーワード

このページのトップに戻る