【Jリーグ】J1前半戦のベストイレブンを独自選定「迷うことのないベストGK」「高度な技を発揮」 (2ページ目)
【推したくなる日本人選手5人】
杉山茂樹(スポーツライター)
この記事に関連する写真を見るFW/鈴木優磨(鹿島)、ラファエル・エリアス(京都)、ラファエル・ハットン(C大阪)
MF/マテウス・サヴィオ(浦和)、乾貴士(清水)、久保藤次郎(柏)
MF/マテウス・ブエノ(清水)
DF/渡辺凌磨(浦和)、マリウス・ホイブラーテン(浦和)、高井幸大(川崎)
GK/スベンド・ブローターセン(岡山)
日本人では変わった選手に目がいく。ひとり目は清水の乾貴士。なにより37歳とは思えない若々しさに驚く。相変わらずシャープ。いい意味で丸くなっていない。
いつの間にか、プレーのスタイルも変えていた。もはやウインガーではない。4-2-3-1の1トップ下だ。3-4-2-1では2シャドーの一角に収まるが、外ではなく内で構える時間のほうが断然長い。
ドリブラーと言えば外。サイドで魅力を発揮するものだが、乾は真ん中にも適性を見出した。中央からのドリブル突破という高度な技を発揮する。大活躍した2018年ロシアW杯当時より、現在のほうが幅の広い選手になっている。
続いては首位鹿島を牽引する鈴木優磨。パッと見、オラオラ系。吠えながらプレーしているかに見えるが本質は沈着冷静な頭脳派。ポジションワークに注意を払いながらフォア・ザ・チームに徹する。誰よりも反則を犯しそうなタイプに見えるが実際は被反則数で現在J12位にランクされる。このギャップがたまらなくいい。乾とともに絵になる選手だ。
3人目は柏の右ウイングバック(WB)、久保藤次郎。この小兵ドリブラーの足下にボールが収まると、瞬間、時間が止まったかのようになる。対峙する相手が迂闊に飛び込めない懐の深いボールの持ち方で、抜け目なく威嚇するようにスルスルと前進。前方に位置する小泉佳穂と絡みながら、チャンスメークを図る。
今季これまで2ゴール3アシスト。目を奪われるのは出場時間だ。フィールドプレーヤーでは3番目にランクされる。なにより労働力が求められるWBであるにもかかわらず、途中でベンチに下がったケースは先発15試合で4回しかない。ドリブル得意なテクニシャン。このスタイルを90分貫けるところに価値がある。
大外で構える右WBは言い換えれば、スタンドの目の前だ。ピッチまでの距離が近い柏スタジアムの場合はなおさらだ。地元ファンは久保のドリブルを目の前で観戦することになる。そこはまさに見せ場で、久保はこれまでのところ、それに応えるようなプレーができている。
4人目は渡邊凌磨だ。チーム最多の6ゴールを挙げながら複数ポジションをこなす多機能性を発揮する。これ以上、特異な選手はそういない。だが世界基準に照らすなら最も今日的な選手となる。もう少し騒がれなければならない選手。上位に浮上した浦和を支えるキープレーヤーであることは言うまでもない。
推したくなる日本人選手はこの4人と実力者の高井幸大(川崎)。どちらかと言えば今季これまでは、外国人選手の活躍のほうが目立っている。
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著者プロフィール
浅田真樹 (あさだ・まさき)
フリーライター。1967年生まれ、新潟県出身。サッカーのW杯取材は1994年アメリカ大会以来、2022年カタール大会で8回目。夏季五輪取材は1996年アトランタ大会以来、2020年東京大会で7回目。その他、育成年代の大会でも、U-20W杯は9大会、U-17W杯は8大会を取材している。現在、webスポルティーバをはじめとするウェブサイトの他、スポーツ総合誌、サッカー専門誌などに寄稿している。
杉山茂樹 (すぎやましげき)
スポーツライター。静岡県出身。得意分野はサッカーでW杯取材は2022年カタール大会で11回連続。五輪も夏冬併せ9度取材。著書に『ドーハ以後』(文藝春秋)、『4-2-3-1』『バルサ対マンU』(光文社)、『3-4-3』(集英社)、『日本サッカー偏差値52』(じっぴコンパクト新書)、『「負け」に向き合う勇気』(星海社新書)、『監督図鑑』(廣済堂出版)、『36.4%のゴールはサイドから生まれる』(実業之日本社)など多数。
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