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森脇良太が衝撃を受けた「人生の恩師」ミシャの言葉 「こんな監督がいるのか」 (2ページ目)

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei

【ミシャの言葉に何度も救われた】

── 最終ラインからつなぐサッカーなので、うしろの選手のパスミスから失点することもけっこうありましたよね。

「僕も何度もやらかしましたよ。それこそサポーターからも、いろいろ言われました。当時、僕はブログをやっていたんですけど、コメント欄に『なんでお前が試合に出ているんだ。とっとと広島からいなくなれ』って書かれたこともありましたから(笑)。

 でも、僕がミスを恐れずにやってこられたのも、ミシャがいたからです。ある試合で自分のバックパスをかっさらわれて、そこから失点して負けたことがあって、僕は涙を流しながらミシャに謝りに行ったんです。

 だけど、ミシャは『なんで謝るんだ。このスタイルは俺が求めているスタイルなんだ。俺がやってほしいと言っているんだから、何も気にする必要はない。何回でもミスしたっていいんだ』と言ってくれて。その時に、こんなことを言える監督がいるのかって、身体に電気が走るくらいの衝撃を受けました。

 選手のミスは俺のミス、俺の責任だって言ってくれる監督なので、僕は何度も救われましたし、自分の可能性を広げてくれました。やっぱりミシャとの出会いは、自分のなかで特別でしたね」

森脇良太にとってミシャは特別な存在 photo by getty Images森脇良太にとってミシャは特別な存在 photo by getty Imagesこの記事に関連する写真を見る── 森脇選手だけではなく、槙野選手や柏木選手、青山敏弘選手など、多くの選手たちがミシャとの出会いに感謝していますよね。

「みんな、そうだと思いますよ。ミシャに指導していただいた選手はみんな言うと思うんですけど、サッカーがうまくなっていくことを実感しながらプレーできるので、本当に楽しいんですよね。だから可能性があるのであれば、多くの選手にミシャの指導を受けてもらいたいと思います」

── 引退はミシャにも伝えたのですか。

「通訳のダイさん(杉浦大輔)を通じてですけど、伝えました。ミシャがいなければ、自分は20年間もやってこられなかったと思っているので。そういった意味では、本当に師匠であり、恩師です。自分のサッカー人生を変えてくれた存在ですよ」

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