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天皇杯優勝のヴィッセル神戸 2季連続のタイトル奪取で「常勝軍団」としての地位は築けたか

  • 浅田真樹●取材・文 text by Sportiva

 11月23日、東京・国立競技場で天皇杯決勝が行なわれ、ガンバ大阪を1-0で下したヴィッセル神戸が5シーズンぶり2度目の優勝を果たした。

 今季J1でも現在首位に立つ神戸にとっては、まずは一冠、である。

ガンバ大阪を下して天皇杯優勝を飾ったヴィッセル神戸 photo by Yamazoe Toshioガンバ大阪を下して天皇杯優勝を飾ったヴィッセル神戸 photo by Yamazoe Toshioこの記事に関連する写真を見る とはいえ、クラブ史上初となる二冠達成へとひた走る神戸も、2週前に行なわれた直近のJ1第36節東京ヴェルディ戦では、先制しながら後半アディショナルタイムに追いつかれ、痛恨の引き分け(1-1)に終わっていた。

 神戸は2位以下を突き放す好機を逸した失意のまま、インターナショナルマッチウィークによる中断期間に突入。そして迎えた中断明け初戦が、いきなり天皇杯決勝だったのである。

 決戦の舞台へ向けて心身両面でのコンディションを上げていく作業は、決して簡単ではなかったはずだ。

 しかし、神戸のDF酒井高徳は、「結果が出てからこういうことを言うと、ウソだろうと思われそうだが」と前置きしたうえで、こんなことを話している。

「僕は(別メニューで)チームの練習に入ってないときもあったが、まだ試合まで時間があるのにインテンシティが高く、外から見ているだけでもこっちが(一緒に)練習したくなるような勢いを出していた。本当にみんなが日々の練習からモチベーション高くやっていて、チームのなかに(その姿勢が)浸透しているのが本当にうれしかった。それが今、結果が出ていることの大事なベースの部分なのかなと思う」

 昨季J1で初優勝している神戸にとっては、これで2季連続となるタイトル獲得。今回の天皇杯制覇は、それ自体がひとつの成果であるのはもちろんのこと、昨季のタイトルの価値をさらに高め、常勝軍団への地歩を固めるものにもなったのではないだろうか。

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