広島・川辺駿が語る日本代表の同年代〜守田英正、南野拓実、鎌田大地と比較して「自分にしかない特長はある」 (3ページ目)
【武器は3列目から飛び出していくプレー】
── 日本に戻ると代表から遠ざかってしまう、という危機感はありませんでしたか。
「それはもちろん考えました。今の代表はヨーロッパでプレーしている選手がほとんどですから。日本のチームに帰ってきたことで、より厳しい道のりになるとは思っています。
ただ、ヨーロッパにいても所属チームで活躍しなければ、呼ばれることはないですし、それは日本にいても同じこと。代表を目標にしつつ、今いるところで結果を出し続けるっていうのが、すごく重要かなと思います」
── 川辺選手と同年代の選手が、今の代表の主軸になっています。守田英正選手(スポルティング/ポルトガル)や南野拓実選手(モナコ/フランス)、鎌田大地選手(クリスタル・パレス/イングランド)といった、ポジションも年齢も近い選手たちの存在はどういったものですか。
「それぞれすばらしい選手たちですし、リスペクトもしています。ただ、そういう選手たちが持っていて、自分にはないものは当然あるけれど、逆に自分にしかない特長もある。そこに関しては自信を持っているので、その特長をうまく発揮していきたい。
もちろん彼らはポジションを争わなければいけない存在ですけど、負けたくないっていうよりも、また一緒にプレーしたいっていう気持ちのほうが大きいです。いい選手とプレーすると、自分のプレーをどんどん引き出してもらえますから。高いレベルの選手たちと、また一緒にプレーしたいですね」
── 自信を持っているという、具体的な特長とは?
「3列目から飛び出していくプレーや攻守両面に関われるプレーは、自分にしかないものがあると思っています。そこをどんどん出していくことが重要ですし、逆に課題に向き合うことも含め、もっともっと成長していきたいと思っています」
── 今シーズンのJリーグも最終盤に入りました。広島は優勝を狙える位置につけていますが、川辺選手は2013年の優勝を経験していますよね。
「2013年はユースに所属していましたけど、トップチームにも帯同して、何度か試合に出させてもらいました。ただ、優勝に貢献したという感覚はまったくありません。2015年の時はジュビロ磐田にレンタルで出ていたので、優勝を経験していません。
だから今回はシーズン途中からですけど、最後まで優勝争いに絡めているのはうれしいです。ただ、一方で難しさも感じています。Jリーグは戦力の差があまりないので、最後の最後まで何が起きるかわからないですから。
8月や9月に連勝した時の戦いを最後まで続けることができれば、十分に優勝を成し遂げられると思っています。今年は広島に新スタジアムができて、長年チームを引っ張ってきたアオくん(青山敏弘)の最後のシーズンでもある。いろんな要素がありますけど、そういう時だからこそ大きな力を発揮できると思うので、最後まで冷静に、熱く、賢くプレーしたいなと思います」
3 / 4