青森山田に毎年決勝で全国行きを阻まれる 高校サッカー八戸学院野辺地西の想い (4ページ目)

  • 土屋雅史●取材・文 text by Tsuchiya Masashi

【今年度の新人戦は1点差で敗戦】

 1年前の2023年11月13日。ちょうど1週間前の選手権予選決勝で、青森山田に0-9と大敗を喫していた八戸学院野辺地西は、新チームで戦う初めての大会となる県新人大会の決勝に挑んでいた。

 もちろん相手は青森山田。試合は後半14分に先制点を奪ったものの、最後はアディショナルタイムの失点で逆転負け。またもや勝利には届かなかったが、チームにはこの試合から確かな自信が芽生えていく。

「僕が指導してきた21年間のチームで最強だったのは、山田とPK戦まで行った2019年のチームなんですけど、今年のチームはあの時と似ているんです」(三上監督)

 かつてないほど真剣に絶対王者の背中を追い掛ける八戸学院野辺地西の冒険は、この時、静かに幕が上がっていた。

後編「ついに選手権県予選決勝へ 八戸学院野辺地西の冒険」につづく>>

著者プロフィール

  • 土屋雅史

    土屋雅史 (つちや・まさし)

    1979年生まれ。群馬県出身。早稲田大学法学部を卒業後、2003年に株式会社ジェイ・スカイ・スポーツ(現ジェイ・スポーツ)へ入社し、「Foot!」ディレクターやJリーグ中継プロデューサーを歴任。2021年からフリーランスとして活動中。近著に「高校サッカー 新時代を戦う監督たち」(東洋館出版)

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