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乾貴士(J2清水)36歳が語るプレースタイルの変化「サイドは絶対できない。ドリブラーでもない。乳酸が溜まりすぎて...」 (2ページ目)

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei

【一番は香川真司とプレーしたセレッソ時代】

── 悔しい思いを経て迎えた今シーズンもすでに半分を終え、エスパルスは首位でシーズンを折り返しました。一時は7連勝を達成するなど、J1復帰に向けて力強い歩みを続けているように感じます。そのなかで自身のパフォーマンスを振り返ると?

「首位で折り返しましたけど、今は3位ですからね(インタビューは7月11日に実施。その後にエスパルスは首位に再浮上した)。それに7連勝した時、僕はケガをしてしまったので、ほとんど試合に出ていないんですよ。だから、個人的にはまだ何もやってない感じですね」

── あまり納得のいくプレーができていないと?

「今年は全然ダメですね。去年はある程度、楽しくやれたんですけど、今年はあまり手応えがないです。ケガをしたのもありますけど、なかなか調子が上がってこないので、まったく満足はできていません」

── 原因があるのでしょうか?

「そんなシーズンもあるじゃないですか。去年はよくても、今年はよくないというのは、そんなに珍しいことじゃない。僕もそんな選手をたくさん見てきましたから。だから今年はそういうシーズンなのかなと、思っているところはありますね。

 もちろんその状態を受け入れるのではなく、その振り幅をどれだけ小さくするかが大事なことだと思っています。ただ、去年が自分のなかでよすぎたんですよ。何をやってもうまくいく感覚があったので、あれはちょっと特別でしたね」

── キャリアハイのシーズンだった?

「一番は(香川)真司と一緒にやっていたセレッソ時代だったと思いますけど、真司がいないということを考えれば、一番楽しいシーズンだったかもしれないですね。J2というのもありましたけど、自分のなかではかなり手応えがありました。それと比べると、今年は余計にうまくいかないなと思ってしまうし、周りからももっとやれるだろうと思われているんじゃないですかね」

── 実際にそういった重圧を感じている?

「いや、別に周りから何かを言われているわけではないんですけど、そう思われているんじゃないですか、たぶん。僕も競技は違いますけど、阪神に対してそう思っていますから。去年は日本一になったのに、今年はなかなか勝てへんなと(笑)。どうしてもいい時と比べると、物足りなさを感じてしまうものですから」

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