平畠啓史さんが教えてくれた2024シーズンJ2のオススメ6人 日本屈指のサッカーマニアを虜にする選手は誰か (2ページ目)

  • 池田タツ●取材・文 text by Ikeda Tatsu

【武骨なのにめっちゃうまい】

南野遥海(栃木SC/FW)

 今シーズンは栃木SCでプレーしてる南野遥海選手、いいですね。左足の思いきりのよさは見ていて気持ちいい。ちょっと武骨な感じ。20歳ぐらいの若い選手って、技術はあるけど、どちらかというとちょっとなよっとしてるじゃないけど、テクニックで見せます、みたいな感じの選手も多いですよね。

 でもこの選手は迫力というか、なんか勢いみたいなものがある。個人的に武骨な感じがすごく好きで、去年もテゲバジャーロ宮崎で10点取ってるんですけど、左足がツボに入った時の振りとかは半端ないですね。見ていて気持ちいいので、今後も楽しみ。

 無骨でちょっと荒削りな感じに見えるんですが、実はめっちゃうまいんです。武骨な感じを出して、あえて相手にテクニックを見せないようにしてるんちゃうかなって思うぐらい。

 メンタリティ的にも相手に向かっていきますし、逃げないところも、この選手のすごく好きなところですね。たとえば、ボールを受けてキープしている時に、相手が体を寄せてきても逃げない。ガンガン体を当てていく。なんならファールされたら怒って、戦う意思を見せる。そこはすごい好きなところです。

 今はポジション的には一番前というよりも、インサイドハーフ的なポジションでプレーはしていますけど、前を向いてボールを持てるので、自分の得意の形に持ち込みやすいかなという気はしていますね。去年はゲームによってはサイドハーフでプレーしていることもあったんですけど、それよりはもうちょっと真ん中気味でプレーできているので、よりいいかなと。

 右45度みたいなところで、左足でちょっと曲げながら決めていくようなシュートも本当にうまい。常に可能性を感じさる。彼にボールが入ったら、なんか起こるんちゃうかなというのを、見せられる選手かなと思いますね。

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