柏木陽介が「敵わない」と脱帽したMFベスト5「この5人で中盤を組んだら、僕が興奮する(笑)」 (4ページ目)

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei

【パスを出すと勝手にチャンスを作ってくれる】

── ポジションを取られてしまう危機感があった?

「いや、当時はなかったですね。僕は無双していましたから(笑)。でも、その後の成長曲線がすごかった」

── 具体的に香川選手のすごさとは?

「もちろん考えてプレーしているとは思うんですけど、真司の場合は天性の感覚が僕らとは別次元にあると感じます。ドリブルの感覚もそうですし、人との距離感とかもそう。感覚的にそういったものが身についている気がします」

── 若手の頃から、世界に行ける選手だと思っていましたか。

「一緒にやっている側としては、絶対に世界に行くだろうなと思っていました。真司自身もその気持ちが強かったですからね。早く海外に行きたいんですよねっていう感じだったから。海外もそうだし、日本代表でもエースになれる選手だなと思っていましたね」

── 日本代表でも一緒にプレーする時期がありました。

「本当にやりやすい。やりやすいっていうか、真司は『陽介くん、俺のこと、見ておいてね』っていう感じだったので、真司のことを見て、普通に出すだけ。そうすれば、勝手にチャンスを作ってくれますから(笑)。

 真司はボールを持つのが好きなので、足もとに出すことが多かったですね。間、間に顔を出すので、そこにつけるという感じで。それでボールを受けた瞬間、一気にトップスピードに乗って、ドリブルでもワンツーでも打開できる。彼のすごさは、やっぱりトップスピードのままプレーできること。瞬間的な速さとプレーの連続性が、真司の真骨頂だったと思います」

── では最後に、清武弘嗣選手のすごさを教えてください。

「キヨは、ひと言でいえば『天才』ですね。サッカーが本当にうまい。あと、これは勝手に僕が思っているだけかもしれないですけど、感覚的に似ているので、めちゃくちゃやりやすかったですね。

 やっぱりそこにいてくれたんだ、とか、預けて動いたらタイミングよく戻してくれたり、とか、そのあたりの感覚が同じだった気がします。まあ、天才だから、結局、僕が操られていただけかもしれないですけど(笑)。でも、キヨと一緒にプレーしたことで、サッカー観を変えられた部分もあるんですよね」

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