FC東京・仲川輝人が振り返る移籍1年目――チームに潜んでいた「なぜ」と「謎」、そしてF・マリノスとの違い (4ページ目)

  • 佐藤 俊●取材・構成 text by Sato Shun

 それでも、いろいろ試行錯誤を重ねていくなか、終盤はようやくアイコンタクトでボールを受けて崩していくプレーができてきました。ゴールには結びつかなくても、選手間で納得というか、『いいな』と思えるプレーもあったので、それは今シーズンに活かせると思います」

――ディエゴ・オリヴェイラは昨年、自身キャリアハイの15ゴールを記録。仲川選手も、もっとボールがもらえれば、得点を積み重ねられたと思いますか。

「それは、ありますけど......。表に出さないようにしていました。もちろんゴールはほしいですけど、移籍して1年目なので、個人というよりは、チームがよくなるためには自己犠牲も厭わないという思いでプレーしていました。

 ただ、結果を出せていないのは事実。もっと自分が活きて、味方も活かすというふうにしていかないと、お互いのよさが出ないですし、連係も深まらない。ディエゴを含め、いかに前線のコンビネーションを深め、イマジネーションを活かして打開し、得点を挙げていくか。そこは今シーズン、僕ら攻撃陣の大きな課題です」

(つづく)◆仲川輝人「目標はJ1優勝。そのために僕はFC東京に来た」>>

仲川輝人(なかがわ・てるひと)
1992年7月27日生まれ。神奈川県出身。FC東京所属のFW。2015年、専修大学から横浜F・マリノス入り。2016年にFC町田ゼルビア、2017年にアビスパ福岡と、いずれもシーズン途中に期限付き移籍。2018年、横浜FMに復帰して9ゴールを記録。翌2019年にはレギュラーの座を確保し、ゴールを量産。得点王に輝いてチームのリーグ優勝に貢献。MVPも受賞した。2022年、2度目のリーグ優勝を経験したあと、2023年にFC東京へ完全移籍した。

4 / 4

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る