高校サッカー選手権で優勝を狙う各校の実力は? 本命に対抗する夏の王者も虎視眈々 (2ページ目)

  • text by Morita Masayoshi

【夏の日本一にも浮かれていない明秀日立】

森田 神戸弘陵(兵庫県)も上位候補の一つで、昨年から試合に出ていた選手が多くいます。最終ラインにはクレバーな守備と左足が光るDF岡未來選手(3年)がいて、中盤にもMF大井孝輔選手(3年)、MF北藤朔選手(3年)というタレントがいる。県内3冠を達成し、兵庫県では頭一つ抜けた存在です。

 夏に青森山田と東福岡に大敗し、選手の意識が変わったのも大きなポイントで、練習から強度が上がった結果、チームがさらに良くなりました。

土屋 反対側の山は、インターハイ王者の明秀日立を挙げたいです。9月にインターハイ後のリーグ戦を取材したのですが、日本一になっても地に足がついていた。萬場努監督に話を伺っても「全く浮かれていない」と言われていましたし、選手自身も「すごく強いわけではない」と口にしています。

 インターハイは決勝までの6試合をしっかり考えていて優勝しましたが、今回も6試合のプランをしっかり考えているはず。夏の経験が冬に生きる可能性は十分あるのではないでしょうか。

森田 その明秀日立が1回戦で対戦する徳島市立(徳島県)は、守備のイメージが強いチームですが、今年は足元の技術に長けた選手が多くて、ゴール前の連携で崩せる好チームです。ここは1回戦の隠れた注目カードですね。

土屋 日大藤沢(神奈川県)と近江(滋賀県)は、2回戦有数の好カードだと思っています。近江はプレミアリーグ・プレーオフでも見ましたが、今年見た試合はいずれもいいゲームばかり。個々のキャラクターがハッキリしていながら、チームの一体感もすごく感じます。

 日大藤沢も個々のクオリティーが相当高い。インターハイでは準決勝で明秀日立に負けているので、3回戦でリベンジしたいとみんな思っているはずです。

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