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J2ウォッチャー平畠啓史が今季見つけた、語らずにはいられない好プレーヤー5人 (2ページ目)

  • 池田タツ●取材・文 text by Ikeda Tatsu

【姿勢がいい、密集でも全然慌てない18歳】

保田堅心(大分トリニータ/MF)
やすだ・けんしん/2005年3月5日生まれ/身長181cm、体重68kg

 18歳なんですが、将来やばい選手になりますよね。もう今でもすでにやばいんですが。

 まず姿勢がいい。181cmあって姿勢がいいので、視野が確保できている。中盤の真ん中で、ピッチのなかで一番人が密集しているエリアにいるのに全然慌てない。あれだけの密度の中であの余裕を持てる18歳はなかなかいないと思います。

 プレーぶりがすでに優雅な感じがすごく好きなんですよね。周りと磁場が違うというか、持っている空気感が違うんですよ。

 どの角度からパスが来てもボールを収めて状況を見てターンできるし、自分でサイドまでボールを運んだりもします。昨年から見ていましたが、今年はさらによくなっています。

 あれだけ余裕を持ってボールを持たれると、守備するほうも寄せきれない。行ったらかわされる磁場というか、ガツンといきづらい空気感を18歳で出している。18歳で出しているということは、おそらく15歳でも出していたと思うんですが。

 やっぱりサッカーって、慌てれば慌てるほどミスするじゃないですか。わかっていても相手がボールを取りにきたら慌てる。でも保田選手は本当に慌てないんですよ。寄せられて慌てる人もいるんですが、おそらく自分の技術力の自信みたいなものがあるから慌てないでできるんだと思う。

 うまいから姿勢がよくなるのか、姿勢がいいからうまくなるのかわからない(笑)。家長昭博(川崎フロンターレ)選手もそうなんですが、もともと姿勢がいい人がああいう感じのプレーをできるようになったのか、足元がうまいから姿勢がああなったのか。

 保田選手も家長選手も普段のショッピングモールで買い物している時の普段の姿勢を見てみたい(笑)。普段の姿勢がどれぐらいなのか、それともサッカーの時だけ姿勢がいいのか。それはめっちゃ気になります。

 来季が本当に楽しみな選手ですが、今シーズンはどんどんシュートを打つようになっていったので、来季はシュートだけでなくゴールに関わるようなアシストやスルーパスが増えてくるとさらに面白い選手になりそうです。

 今はチームのなかでの役割をまっとうしている部分もあると思うけど、こじんまり収まらずに、たまには言うことを聞かずにゴール前に行っちゃっていいのになって。

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