「Jリーグ秋春制」中村憲剛&佐藤寿人はどう思う?「真夏のプレーは酷」 (3ページ目)

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei

憲剛 それは本当に大きいと思う。チームが新体制に変わった状態でACLの決勝トーナメントに行かなきゃいけなくなるので。

寿人 今年のレッズがまさにそうだったじゃないですか。結果的に優勝はできましたけど、監督も代わったし、選手もだいぶ入れ替わったなかで決勝を迎えたわけですから、それは違和感しかないですよね。

憲剛 あと、代表ウィークの問題もある。9月、10月、11月に代表の試合が入るので。

寿人 そうなんですよ。リーグ戦の終盤のカレンダーがこれだけ代表ウィークに持っていかれると、リーグの盛り上がりを作りにくいですよね。

憲剛 2試合やって、2週間空いて、また2試合やって、みたいな感じがね。ルヴァンカップとか天皇杯に勝ち残っているチームはまだいいですけど、敗退したチームは残り3カ月で6試合くらいしかないから。ほぼ、シーズンオフみたいになってしまう。

寿人 そういうふうになってしまうのはもったいないというか、得策ではないですよね。

憲剛 それは現役の時から思っていたこと。代表の該当者だった時はむしろ過密だったけど、代表に入らなくなってからは、次の試合までまぁまぁ長いなと思いました。

寿人 今年はJ1リーグ33節が、ACL出場組は1日先に開催されるんですよね。例年は同日・同時刻開催だったのに。そうすると、ここで横浜F・マリノスが負けたらヴィッセル神戸の優勝が決まる可能性があるんですよ。昔、プレミアでもありましたけど、試合のない日に優勝が決まっちゃって。それだとちょっと盛り上がらないですよね。

 神戸からすれば初優勝ですから。僕も憲剛君も初優勝の時はピッチの上で泣き崩れましたけど、家やクラブハウスでテレビを見ながら待機していたら、あんな感情は湧きあがってこないはず。そんな初優勝ってあります?

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