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中村憲剛&佐藤寿人の日本代表「世代交代論」 ザッケローニ時代「このままフェードアウトさせるつもりなのかと」 (4ページ目)

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

── 監督が代わるとメンバーが入れ替わるのは当然ですが、今回は監督が代わっていません。

寿人 ワールドカップの舞台では経験値の高い選手を重宝したと思います。でも、やっぱり次の3年半を考えれば、ベテランよりも若い選手の成長を期待している部分は大きいと思います。

 広島の時も、世代交代に関しては常に考えていた監督でしたから、年齢は関係ないとは思ってはないのかなと。もちろん、パフォーマンスがよければ使うという大前提はあるでしょうけど、選考の部分でも意図的に世代交代を推し進めている感じはしますね。

── 代表の場合は長期的な視点が必要になってきますから。

憲剛 選べますしね。至極当然だと思います。森保さんからすれば、やり方を知っているベテランは現時点で呼ぶ必要はないのでは。3年半かけて新しい選手を発掘し、ワールドカップの時にもともといる選手と発掘した選手その両方をテーブルに並べて、年齢関係なくパフォーマンスを出している選手を呼ぶというのは、至極まっとうな考え方だと思います。

 やっぱり、代表監督はワールドカップから逆算しないといけないので。だからベテランを切ったというよりも、いざという時にはいつでも呼べる、という感覚だと思います。

 ただ、僕もアルベルト・ザッケローニ監督にそういう感じで言われたことがあるんですが、やっぱり選手は代表にはいつだって呼ばれたいんですよ。選手はわかっているから休んでていいよと言われても、このままフェードアウトさせるつもりなのかなと勘ぐってしまう生き物ですから(笑)。

寿人 選手はそう思いますよね。必要だったら、呼ぶはずでしょと。

憲剛 選手は監督の考えに従うしかないわけで。もちろん今の代表の主軸も、ポジションを勝ち取ってきているわけですし、これからもずっと代表にいたいという想いも持っているはず。その競争の繰り返しが、代表の力を上げているのかなと思いますね。

── どうしても若手への期待感が大きいですが、組織にはベテランの存在が必要になってきますよね。

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