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Jリーグ5月のベストイレブン「攻守両面で貢献」「圧巻の攻撃力」「別次元のパフォーマンス」を見せた選手たちを独自選考 (2ページ目)

  • 原山裕平●文 text by Harayama Yuhei

【圧巻の攻撃力、出色の活躍】

 ボランチは、豊富な運動量と力強いボール奪取で名古屋の堅守を支える、稲垣祥を選出。米本拓司と形成する2ボランチは、今季もリーグ屈指の堅牢さを誇る。前線に飛び出しチャンスにも絡むダイナモは、12節のG大阪戦で決勝ゴールをマーク。インパクトのある活躍を見せた名古屋のキャプテンは、上位争いを演じるチームを力強く牽引している。

 圧巻の攻撃力を示す札幌のなかで、出色の活躍を見せているのが金子拓郎だ。右ウイングバックながら4得点2アシストと、ストライカー級の結果を残した。持ち前の突破力に加え判断力にも磨きがかかり、単独でも連係からでもゴールに迫ることができる。

 新天地でブレイクを果たした浅野雄也とともに、スピード感あふれる札幌の攻撃サッカーに不可欠な存在となっている。

 左には横浜F・マリノスのヤン・マテウスを配置。右ウイングとして鮮烈な活躍を見せているが、この位置でも機能するはずだ(おそらく)。昨季加入したブラジル出身のドリブラーは、徐々に戦術理解を高め、初スタメンとなった11節のサガン鳥栖戦でいきなり2ゴールをマーク。続く京都サンガF.C.戦でも1得点1アシストを記録し、5月は全5試合にスタメン出場、3得点3アシストと目に見える結果を残した。

 エウベル、アンデルソン・ロペスと形成する3トップはリーグ最強の破壊力を備えており、新たなタレントの台頭により王者の勢いはさらに増していきそうだ。

 ほとんど4トップの前線は、便宜上2トップ+2トップ下とさせていただいた。

 2トップ下には鈴木優磨と武藤嘉紀を選出。前者は迷走した鹿島を復調させた立役者である。11節の札幌戦では決勝ゴールをマークし、国立決戦となった13節の名古屋戦でも先制ゴールをマーク。15節の鳥栖戦では終了間際に同点弾を叩き込み、敗色濃厚のチームを救う活躍を見せた。

 魂のプレーでチームを鼓舞し、大事な場面で結果を残す勝負強さも備わる。この男の存在がなければ、鹿島はさらなる窮地に追い込まれていたかもしれない。

 大迫勇也の陰に隠れてはいるものの、進撃を続けるヴィッセル神戸において武藤の活躍も見逃せない。迫力のプレスで守備のスイッチを入れる役割を担いながら、強靭なフィジカルを活かし、前線で起点となる。

 圧巻だったのは13節の広島戦。先制しながら押し込まれる展開となったなか、守備に奔走しながら、後半アディショナルタイムに独力で相手の戦意を削ぐダメ押しゴールを奪取した。古巣が相手となったFC東京戦でも2ゴールをマークするなど、もはや手のつけられない状態だ。

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