Jリーグ5月のベストイレブン「攻守両面で貢献」「圧巻の攻撃力」「別次元のパフォーマンス」を見せた選手たちを独自選考 (3ページ目)
【大迫勇也のパフォーマンスは別次元】
キャスパー・ユンカーも新天地で躍動を続けている。5月は4得点を挙げ、名古屋に多くの勝点をもたらした。際立つのはシュートの巧さだ。劣勢だった14節の広島戦ではシュート3本で2点を奪い、逆転勝利の立役者となった。続く札幌戦では開始30秒で先制ゴールをマーク。
首位神戸との一戦でも2点のビハインドを負ったなか、反撃の狼煙を上げるゴールを奪っている。卓越した動き出しと正確なフィニッシュワークを武器とするデンマーク出身のストライカーは、堅守速攻の名古屋のスタイルにうまくはまっており、今後もゴール量産が期待される。
そして、最後は大迫勇也だ。開幕から結果を出し続ける日本を代表するストライカーは、5月に入ってもその勢いは衰えず、5試合で5得点3アシストと驚異的なパフォーマンスを見せた。
相手を背負いながらもボールを収めるポストワークは群を抜き、強さと冷静さを備えたフィニッシュワークは圧巻の一言。敵を食いつかせ、味方のゴールをお膳立てすることもできる。そのパフォーマンスは、もはや別次元にあるとさえ感じられる。シンプルに前線に預ける神戸の効率的なサッカーは、大迫によって成り立っていると言っても過言ではないだろう。
この男がシーズンを通してコンディションを保つことさえできれば、神戸の悲願成就は決して夢物語ではないはずだ。
著者プロフィール
原山裕平 (はらやま・ゆうへい)
スポーツライター。1976年生まれ、静岡県出身。2002年から『週刊サッカーダイジェスト』編集部に所属し、セレッソ大阪、浦和レッズ、サンフレッチェ広島、日本代表などを担当。2015年よりフリーランスに転身。
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