Jリーグでスゴイと思ったDFトップ10を鄭大世が振り返る「ノーガードで殴り合ってくれた」「完璧な体勢で競り負けた」猛者たち (4ページ目)

  • 篠 幸彦●取材・文 text by Shino Yukihiko
  • photo by Getty Images

【1人で3人分の働きをする】

1位 ジェジエウ(川崎フロンターレ)

 今までサッカーをやって、見てきた経験のなかでもジェジエウはちょっとすごいなと思いますね。対戦して嫌なのは岩政さん、闘莉王さん、佑二さんなんですよ。でも能力的にはその3人よりもかなり上をいくDFだと思います。

 前への強さもあるし、フィジカルの強さもあるし、足は速いし、足元はうまいし、その上クレバーだし、非の打ちどころがないCB。彼がいる時と、いない時では川崎は全然違うチームになりますね。昨年、川崎が優勝できなかったのは、ジェジエウがケガで12試合しか出られなかったからです。

 前へプレスで出て、後ろの広大なエリアをカバーして、1人で3人分くらいの働きができるんですよね。現代サッカーはフィットネスレベルがかなり上がっているなかで、ジェジエウはフィジカル的にもテクニック的にも突き抜けていて、歴代のなかでもJリーグでプレーしたDFとしてもっとも能力が高いと言えると思います。

前編「鄭大世が選出したJリーグ歴代FWトップ10」>>

鄭大世 
チョン・テセ/1984年3月2日生まれ。愛知県名古屋市出身。朝鮮大学校から2006年に川崎フロンターレに入団し、FWとして活躍。2010年からはドイツへ渡り、ボーフム、ケルンでプレー。その後韓国の水原三星、清水エスパルス、アルビレックス新潟、FC町田ゼルビアで活躍し、2022年シーズンを最後に現役を引退した。北朝鮮代表として2010年南アフリカW杯に出場している。

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