香川真司の切実な願い...セレッソ大阪に見られる「強み」と「弱み」の変化 ダークホースと期待されながら出遅れた原因

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • 木鋪虎雄●撮影 photo by Kishiku Torao

 ルヴァンカップでは一昨季、昨季と2シーズン連続で準優勝。J1リーグ戦でも昨季は5位と健闘した上昇株、セレッソ大阪が新たなシーズンに入って苦しんでいる。

 J1第3節までを終えて2敗1分けの勝ち点1は、全18クラブ中ブービーの17位。しかも、勝ち点のうえでは18位の横浜FCと並んでおり、辛うじて得失点差1の差で上回っての最下位回避である。

香川真司も「何よりほしい」と勝利を切望するが...香川真司も「何よりほしい」と勝利を切望するが...この記事に関連する写真を見る 出遅れの端緒となったのは、アルビレックス新潟をホームに迎えたJ1開幕戦だ。

 対戦相手の新潟は、今季J1に復帰したばかりの昇格組。"格"を考えれば、C大阪は勝たなければいけない試合だったはずだが、新潟に先制され、一時は逆転に成功したものの、最後に追いつかれて2-2と引き分けた。

 すると、第2節でも昨季14位のアビスパ福岡を相手に先制を許し、一度は同点に追いつきながら、試合終了直前に再び勝ち越されて1-2で敗れた。

 そして直近の第3節、昨季9位の浦和レッズとの対戦では、今季初めて先制点を奪いながら、後半に逆転されて1-2の敗戦。開幕からの3試合は、すべて昨季順位で下の相手との対戦だったが、1勝も挙げることができなかったばかりか、早くも連敗を喫するまさかの事態に陥っている。

 冒頭にも記したとおり、近年チームとしての段階的な積み上げを感じさせるC大阪は、今季J1開幕を前に高い評価を受けていた。いわば、"打倒2強"の有力候補。横浜F・マリノス、川崎フロンターレの優勝争いに割って入りうる存在と目されていた。

 ところが、開幕早々の躓きで、早くも最後方から先頭集団を追いかける展開を強いられているのだから、まさかの印象は強くなる。

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