VARでそこまでやる必要が本当にあるのか?「3D」採用によるオフサイド判定
今季Jリーグ開幕を前に先頃、JFAレフェリーブリーフィングがメディアを対象に開かれた。
そこでは、今季のJリーグレフェリングスタンダード(どんなところに特に注意してジャッジがくだされるのか)について、実際の試合映像を交えて詳しい解説がなされたのだが、それに先立って説明があったのは、今季からの変更点。
すなわち、VARにおける「3Dオフサイドライン」の導入である。
VARにおける3D導入でオフサイドの判定精度はさらに高まるというが...。写真はイメージ。photo by Kyodo Newsこの記事に関連する写真を見る 昨季までのJリーグでのVARは、リプレー映像のピッチ上に2D、つまり2次元的なライン"だけ"を引くことで、オフサイドの判定を下してきた。
オフサイド判定の対象となる攻撃側選手、守備側選手の両方の位置に合わせてリプレー映像の画面上にラインを引き、攻撃側選手のラインのほうが前(攻撃方向)に出ていればオフサイド、守備側のそれが前に出ていればオンサイドというわけだ。
だが、状況によっては、どこにラインを引けばいいのかの判断が難しい場合がある。というのも、選手は常に真っ直ぐに立ってプレーしているわけではないからだ。
攻撃側選手の体のなかで一番前に出ている部分はどこなのか。守備側選手の体のなかで一番うしろに残っている部分はどこなのか。
そもそも、その見極めが難しいうえ、仮に守備側選手の足の位置と攻撃側選手の肩の位置とを比べることになったとしたら、どちらが前に出ているかを2次元的に映像から判断するのは、極めて困難なことなのだ。
そこで登場するのが、3Dオフサイドラインの技術である。
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