宮市亮はやっぱりモノが違う。ベンゲルを魅了した大物感あふれるプレーを見逃すな (4ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • アフロ●写真 photo by YUTAKA/AFLO SPORTS

 彼らに総じて言えるのは、小兵であることだ。このなかでは176センチの伊東が一番の長身選手ということになる。一番の自慢はスピードに加え、やはり俊敏性や巧緻性になる。

 だが、宮市は同じスピード系でも、彼らとは一線を画す。上背が183センチある。ガタイがいい大型選手で、馬力がある。搭載しているエンジンの排気量に優れるので、スピードに迫力がある。滑らかさと安定感もある。

 カタールW杯の日本代表選考レースを競馬にたとえるなら、いまは最終の4コーナーを回った段階だ。宮市はこれまでその最後方に沈んでいた。誰からも代表候補とは見られていなかった大穴だ。それが潜在能力を活かし、いま、じわりと追い込む態勢に入っている。

 これまでの悲運続きだったそのサッカー人生を考えると、届いてほしい選手のひとりになる。一発大逆転はあるのか。密かに期待したい。

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