元日本代表、J1実績豊富な選手がズラリ。J3の「銀河系軍団」FC岐阜は本当に強いのか (2ページ目)
試合は、序盤から岐阜が攻勢に試合を進め、YS横浜を圧倒。ブラジル人コンビのフレイレとMFへニキが見せるパワフルなプレーは、J3ではあまりお目にかかれないものだったし、J1で200試合以上に出場した34歳の田中と、J3の経験しかない23歳のンドカ・チャールスの2トップも、機動力と推進力を兼ね備えた、なかなか面白い組み合わせだった。
今季新加入のボランチ、MF庄司悦大が「もっとチャンスを作ることと、精度を上げること」を課題に挙げたように、選手がほとんど入れ替わったチームは、連係にぎこちなさを見せはしたが、昨季8位のYS横浜を相手に力の差を見せつけている。
もちろん、その差がそのまま結果につながらないのが、サッカーの難しさでもあるのだが、上々の内容でのスコアレスドロー発進は、まずまずのシーズンスタートだったのではないだろうか。
三浦監督は「勝たなければいけない試合だった。守備は安定していたので、攻撃でもう少し工夫があればよかった」と言いつつも、「前半から圧倒的にボールを保持したゲームはできた」と、一定の手応えを口にしている。この試合では、キャプテンの柏木が「軽いケガ」(三浦監督)で欠場となったが、技術の高さとアイデアの豊富さには定評のあるレフティがここに加わってくれば、さらに攻撃の迫力が増すはずだ。
ただし、戦力さえそろえばラクラクと勝っていけるほど、サッカーという競技は単純なものではない。Jリーグの歴史を振り返っても、大型補強が不発に終わったケースが少なくない。
今季の岐阜にしても、当然、他チームからの警戒は強まるに違いない。割りきった戦い方で、徹底的に守備を固めるチームが出てくるかもしれない。
三浦監督も「1点とれればラクになるが、相手も粘り強くやってきたので、(YS横浜の守備を)こじ開けられなかった」と振り返り、「(今後も)こういうゲーム出てくるので、これを破っていかないといけない」と話している。
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