浦和レッズが残した「価値ある結果」。ただ上昇へのきっかけになるかどうかはいまだ疑問
J1第3節、浦和レッズは湘南ベルマーレを2-0で下し、今季リーグ戦初勝利を挙げた。
第3節とはいえ、今季AFCチャンピオンズリーグに参戦する浦和は、すでに先行して第9、10節の試合を消化しており、これがリーグ戦5試合目。3敗1分けと産みの苦しみを味わうなかで、ようやく手にした1勝目だった。
チームを率いるリカルド・ロドリゲス監督の言葉にも、安堵がにじむ。
「この難しい状況で価値ある結果。満足している」
今季リーグ戦で初勝利を挙げた浦和レッズこの記事に関連する写真を見る 1カ月前にさかのぼれば、浦和はこれ以上ない好スタートを切っていた。
J1開幕を1週間後に控えて行なわれた富士フイルムスーパーカップ。そこで浦和は、昨季J1王者の川崎フロンターレと対戦し、2-0の勝利を収めた。
昨季はルヴァンカップでの対戦も含めて、一度も勝てなかった相手を下しての完勝は、川崎の3連覇阻止へ期待高まる勝利のはずだった。
ところが、いざリーグ戦が始まってみると、開幕からの4試合で手にした勝ち点はわずかに1。まさかの急失速である。
内容的には悪くない。決めるべきところを決めていれば......。そんな試合が続いていたのは確かだろう。選手のなかに新型コロナウイルス感染の陽性者が出たことで、選手起用にいくらかの誤算が生じた面もあったのかもしれない。
だとしても、だ。
決定機を生かせないばかりか、4試合すべてで後半に失点しての3敗1分けには、やはり残念な印象が拭えない。スーパーカップでの小気味いい戦いを見たあととなっては、その印象は一層強くなる。
だからこそ、湘南戦での勝利は「価値ある結果」だった。
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