平均年齢24.72歳の反逆。降格候補の柏レイソルが今季、サプライズを起こすか (2ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

 戦い方としても、カウンターばかりに頼るのではなく、より長くボールを保持してゲームを進めるスタイルへの変更を図ってはいるが、そうした戦術的変更の成否よりも、若手がどれだけ台頭してくるかが、むしろ今季のカギを握っているのではないだろうか。

先制ゴールとなるPKをきっちり決めたマテウス・サヴィオ先制ゴールとなるPKをきっちり決めたマテウス・サヴィオこの記事に関連する写真を見る 実際、開幕戦にして早くもブレイクの兆しを見せた選手がいる。今季から10番を背負う、MFマテウス・サヴィオだ。

 24歳のマテウス・サヴィオは、柏に加入してすでに4シーズン目。だが、これまで出場機会は限られ、昨季J1での記録も20試合出場(うち先発13試合)2ゴールに過ぎず、"助っ人"として十分なインパクトを残してきたとは言い難い。

 だが、これまでチームの中軸を担ってきた年長のブラジル人選手がいなくなかった今季は、どこかのびのびとプレーしている印象を受ける。堂々とピッチを動き回る姿からは、攻撃の中心としての自覚が感じられ、昨季までに比べ、明らかに存在感が強まっている。

 新たに背番号10を与えられたことも、少なからず精神面に影響しているのかもしれない。先制点となるPKを託されたのも、エースとしての期待があればこそ、だろう。いい意味で王様然とした働きは、今後への期待が高まるものだ。

 また、日本人選手を見ても、昨季28試合出場3ゴールで注目を集めた20歳、FW細谷真大に加え、この試合がJ1初先発となった21歳、MF山田雄士が、ともにチーム最多タイのシュート3本を放つなど、積極的に湘南ゴールに迫っていた。

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