杉本健勇、苦悩の夏。「練習に行くのもイヤ。朝がくるのもイヤで逃げ出したかった」 (5ページ目)

  • 佐藤 俊●取材・文 text by Sato Shun
  • photo by (c)JUBILO IWATA

 意を決してF・マリノスに移籍した杉本。11試合(先発2試合)に出場して3得点を挙げた。テンポの速いF・マリノスのサッカーにもすぐに馴染むことができたが、得点王争いを演じる前田大然がいるなか、途中から入ってきた杉本がスタメンを奪うのは容易なことではなかった。

 最終的にチームも2位という結果に終わり、杉本の期限付き移籍も契約満了となった。

「う~ん......、この3年間『(自分は)何してんのかな』って思いますね......」

 息を吐いて漏れたのは、悔しさに満ちた言葉だった。杉本はここまで、自らのキャリアシートを踊るような成績で埋めることはできなかった。

 はたして、ストライカーとしての自分本来の姿をとり戻すため、杉本は新たな挑戦を決めた。

(つづく)

杉本健勇(すぎもと・けんゆう)
1992年11月18日生まれ。大阪府出身。セレッソ大阪の下部組織育ちの大型FW。2010年にトップチームとプロ契約。その後、東京ヴェルディ、川崎フロンターレ、浦和レッズ、横浜F・マリノスでプレー。そして今季は、浦和レッズからの期限付き移籍でジュビロ磐田に所属することになった。

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