川崎フロンターレ、3週間のACL遠征終了。脇坂泰斗が「驚きました」という部屋での出来事とは? (2ページ目)

  • 原田大輔●取材・文 text by Harada Daisuke
  • photo by (C)KAWASAKI FRONTALE

「あの得点シーンは攻撃と守備がぶつ切りにならずに、連続した動きで奪い返しに行ったことで得点につながりました。ゴールになったのはダミアンのおかげですけど、そうした意識がゴールを生んだと思っています。

 大邱はボールを蹴って、それを競って、拾って攻める特長がありました。それもあって、監督をはじめ選手全員が前線からの守備を意識していた。相手に長いボールを蹴らさないように、前線から守備をすることができれば、自分たちが下がることもないし、その一瞬を頑張ることで結果的にチーム全体が楽になりますからね」

 第4節までロコモティフスタジアムで戦ってきた川崎にとって、プニョドコルスタジアムで試合をするのは第5節の大邱戦が初だった。中2日の連戦で使用され続けてきたピッチは、画面越しでも凹凸がわかるほど荒れていた。いかなる環境でも戦い方を模索し、勝利できたことは成長と言えるだろう。

「気温は高いけど湿度は高くないので、夜は少し涼しいと感じられる環境でプレーしていたのですが、大邱戦の会場はまったく風が通らず水も撒いていたので、日本の夏場のような蒸し暑さがありました。

 5試合目ということで芝も荒れていたので、自分たちが思うようなサッカーができないことはアップの時からわかっていました。そうした状況に惑わされずこれまで積み上げてきたように、1勝を目指した結果が勝利につながったと思います」

 クラブのSNSでは練習時の気温が42.9度を示す写真が紹介されたが、環境に慣れるところからウズベキスタン遠征はスタートした。

「湿気はないですけど、暑いは暑いですよ。試合日にメンバーに入らなかった選手たちは午前中に練習しているのですが、日中はとくに灼熱だと言っていました。普段の練習も夕方の5時、6時から始まるのですが、とにかく陽射しが強いんです。

 ちょうど太陽も降りてくるので、余計に眩しさと暑さを感じます。気候的には、乾燥しているので喉がカラカラになるんです。今は慣れてきましたけど、サッカーをしている時は口を閉じることができないので、当初は喉がしまらないような感覚になりました」

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