中村憲剛と佐藤寿人に聞いた「Jリーグでギラついている若手FWは誰?」 (5ページ目)

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei
  • photo by Getty Images

中村 ポジション争いに勝つしかないんですよ。逆に言えば、伸びる土壌でもある。しのぎを削れる相手がいるわけだから、そこで勝つことで成長できるし、代表にも近づけるわけです。

 ただ、彼らは助っ人としての強い使命感を持ってきているわけで、それ以上の使命感を持たないと、なかなか太刀打ちできないですよね。そこの意識を持てるかが、重要だと思います。今、フロンターレでは(レアンドロ・)ダミアンと悠が高いレベルでしのぎを削っている。ああいう形が理想的ですよね。

佐藤 あのふたりの争いはすごいですよね。この前の鹿島戦(5月30日@J1第17節)で、悠がアディショナルタイムに投入されて、ファーストプレーで仕事をしたのは本当にすごかった。ストライカーの立場で言えば、あの時間帯で出されたら、「ふざけんな」という感じなんですけど、それをゴールで答えちゃうのは、尊敬しかない。あれはもっとフォーカスされてほしいシーンですね。

中村 イライラしてただろうしね。

佐藤 そうですよ。早く出せよと思っていたはずですよ。

中村 あとで聞いたら、「自分が決める」と思っていたらしいよ。そのメンタルだよね。俺しかいないと思っているから。

佐藤 ポジティブなマインドで入ったことが、結果を呼び込んだんでしょうね。やってられないという感じで入っていたら、あのゴールは絶対に生まれない。日本人のストライカーは小林悠を見習うべき。

 とくに、試合になかなか出られていない若い選手は参考にしてほしい。あれだけ結果を出している選手が、ああいう使われ方をされても、しっかりと結果を出すわけですから。

◆中村憲剛と佐藤寿人がお互いを「性格が悪い(笑)」と思う理由>>

---- 先ほど、オナイウ選手の名前が出ましたけど、さらに若い世代のFWをどう見ていますか?

中村 林大地(サガン鳥栖)はいいですね。ギラつき感もありますし。

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