中村憲剛と佐藤寿人がお互いを「性格が悪い(笑)」と思う理由 (4ページ目)
中村 そういえば、ヒサにマンマークされたことあったよね。
佐藤 ありました。FWの僕がボランチの憲剛くんをマークするという。あの時は運よく先制できて、そのまま逃げ切ろうと。憲剛くんに仕事をさせないという作戦で、ずっとマークしてましたね。結局、僕はシュートを1本も打てなかったけど、1−0で勝ちました。
中村 つまらないサッカーしてますね(笑)。ずっとついてくるから、蹴っ飛ばしてやろうかと。
佐藤 あの時はうれしかったですね。キープレーヤーを消したわけだから(笑)。
中村 そこに、性格の悪さがね。
佐藤 勝つためですよ(笑)。その年はあの試合で勝てたこともあって、優勝しましたから。
---- 中村さんは18年、佐藤さんは21年と、長くJリーグでプレーしてきましたが、小さい頃からJリーグに憧れを持っていましたか?
佐藤 僕は、ヴェルディは好きでしたね。
中村 俺もヴェルディ、よく見てたよ。Jリーグができたのは、俺が中1の時。ヒサが小6の時でしょ? あの頃は、みんなカズ(三浦知良/現・横浜FC)、ラモス(瑠偉)でしたから。等々力にも見に行きましたし、卒業文集にJリーガーになりたいと書いてましたね。
佐藤 僕もJリーガーになって、1億円稼ぐみたいなことを書いてました(笑)。
中村 サッカーをやっている子どもたちに、初めてプロという目標が生まれた時だったからね。
---- プロになることを意識したのは?
中村 ヒサはジェフのジュニアユースに入ってたから、早くからプロを意識したと思うけど、俺の場合はJリーグからどんどん離れていくような感じだったからね。Jリーガーになりたいなんて、口が裂けても言えないような状況だったので。大学に入ってからかな、近づけていると感じられたのは。
佐藤 技術は中学、高校の時から抜けていたんですか?
中村 技術はあったと思うけど、逆に言えば、そこでしか勝負できなかった。本当に身体が小さかったので、ぶつかられれると奪われるし、今のようにポジショニングや立ち位置も、そこまでまだない時代だったのでね。
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