中村憲剛×佐藤寿人「日本サッカー向上委員会」。本音炸裂です (2ページ目)
佐藤 ぽっかり穴が空くほど、考える時間なくないですか?
中村 そんなに忙しいの?
佐藤 家にいる時に自分の時間があんまりなくて。仕事の準備とかがあるので、現役の時のほうが、オフの時間は長かったですよ。
中村 仕事の準備って?
佐藤 指導の資料を作ったり、解説のために映像を見たり、ジムに行ったりして。家ではゆっくりできる時間のほうが多いんですか?
中村 日によるんだけど、ある日は、子どもを送り出して、妻と一緒に犬の散歩をして、そのあと一緒にカフェに行って、昼ご飯食べて、子どもたちが帰ってきてから仕事に行く。そんな感じかな。
この立場になってからのほうが、現役の時よりも自由な時間を取ろうと思ったら、取れるよね。現役の時はたとえオフでも、どうしても管理下に置かれるから。
佐藤 クラブハウスは行ってないんですか?
中村 今のところほとんど行かないね。コロナ禍だから、そこまで寄りつけないし。育成のほうのサポートがメインかな。それもそこまで回数多くは行けなくて。クラブでの肩書はあるけど、外の活動もどんどんやっていいと許可ももらっている。
---- 引退したからこそ、やってみたいことはないですか?
中村 とくには、ないですね。今はとにかく、いただいた仕事を日々全力でやること。指導者ライセンスを取りにいきつつ、解説や普及、育成だったり、幅広くいろんな仕事をやりながら、時が経つにつれてやりたいことが決まっていくのかなと。「ここに向かっていく」というよりも、「どこに向かっていくのか」という感じです。
佐藤 僕も指導の現場もやりつつ、テレビの仕事もいただきながら、いろいろやっていこうという感じです。ただ、そのなかであらためて感じるのは、言葉として伝えることの難しさですね。解説でもいろんなサッカーを見て、的確に言葉として伝えないといけない。
あと、今まで自分のサッカー観だけだったのが、いろんな監督の考え方を知ることができるので、発見も増えましたね。それを今後、現場に出た時に生かしていきたいです。
2 / 5