小笠原満男にとっての3.11。「東北人魂」は変わらず。被災地からJリーガー誕生を願う (5ページ目)
日頃から震災や津波のことを考えるのはおそらく無理だろうが、こういう節目に今一度思い起こしてほしいと何度も繰り返す小笠原は、これからの自身のスタンスもとくに変わることはないと話す。
「この先も、できれば子どもたちが活躍できるような大会を作っていって、東北のサッカーを盛り上げたいと思っていますし、何かことあるごとにまたそういう防災意識などを伝えられる場があるのであれば、話していきたいと思っています」
あれから10年----。小笠原に言わせればまだ復興とはほど遠く、「10年で、まだこれだけしか進まないのか」と、もどかしさが募る。しかし、それだけの爪痕を残していくほどの震災であったことを、この先も私たちは忘れてはならないし、そこから学んで行かなければならない。
そして小笠原はきっとこの先も変わらず、大切なことを伝え続けていくのだろう。いつの日か、完全に復興するその時が来ても......。
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