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独自選考のJリーグ年間MVPと新人賞発表。川崎勢を抑えて選ばれたのは? (4ページ目)

  • photo by Sano Miki

<新人賞>

新人賞ランキングのトップには、セレッソ大阪の瀬古歩夢が入った photo by Getty Images新人賞ランキングのトップには、セレッソ大阪の瀬古歩夢が入った photo by Getty Images郷家友太は同年代のなかで抜けた存在

杉山茂樹(スポーツライター)

1位 郷家友太(ヴィッセル神戸)
2位 原大智(FC東京)
3位 瀬古歩夢(セレッソ大阪)

 1番手は神戸のサイドアタッカー、郷家友太。前半こそ、途中交代が多かったが、後半はスタメンの座を獲得。選手として一段進化した。高卒(青森山田)で入団して今季で3シーズン目。ボールを持って前進する力に長けた選手だが、実績も光る。同年代の選手のなかでは抜けた存在だ。

 2番手は191cmの長身FW、原大智。今季は交代出場が8割方を占めたが、長身選手と言えば、ベディングという従来像を打ち破る、躍動感に富んだ動きを披露した。日本サッカーに不足しがちな要素を備えた貴重な選手。3番手は昨季より出場機会を倍増させたC大阪のCB、瀬古歩夢にした。

瀬古歩夢はセンターバックとして熟成

小宮良之(スポーツライター)

1位 瀬古歩夢(セレッソ大阪)
2位 沖悠哉(鹿島アントラーズ)
3位 斉藤光毅(横浜FC)

 瀬古歩夢はロティーナ・セレッソの守備の確立で、CBとして熟成した。左CBを担当できる数少ない選手。ヘディングなどコンタクトプレーに強いだけでなく、サイドチェンジで攻撃につなげるようなプレーもできる。ベストイレブンに選出されても不思議ではない出来だった。

 沖悠哉は、年齢に合わない成熟したゴールキーピングを見せた。今シーズンは、GKの世代交代が起こり、競争力が高まったが、その象徴的な存在だろう。非凡なポテンシャルを示した。

 斉藤は、ゴールに向かっていく明朗さを感じさせた。持ち前の技術を十全に使って野心的に挑む姿は、人気が出る要素だろう。決定力が向上したら、一気にスターダムを駆け上がるかもしれない。

果敢なプレーが光った斉藤光毅

原山裕平(サッカーライター)

1位 斉藤光毅(横浜FC)
2位 瀬古歩夢(セレッソ大阪)
3位 沖悠哉(鹿島アントラーズ)

 コロナ禍におけるハードスケジュールや交代枠が増えた影響で、若手がチャンスを掴みやすかった今季。とはいえ、21歳以下のくくりとなると、コンスタントに活躍した選手は限られる。

 そのなかで目に留まったのは、キレのあるドリブルで昇格チームの攻撃を牽引した斉藤光毅だ。狭いエリアでも苦もなくボールをコントロールする技術の高さはもとより、ボールを持ったらとにかく仕掛ける果敢なプレーが光った。

 CBとして独り立ちした瀬古歩夢の堂々たるプレーも印象に残る。外国籍のFWに対しても物怖じすることなくバトルに挑み、打点の高いヘッドでロングボールを跳ね返す。C大阪の堅守に欠かせない存在だった。

 鹿島の守護神の座を手にした沖悠哉も、ブレイクを果たしたひとり。鋭いセービングを連発し、正確なキックで攻撃の起点となった。世代交代を目論む今季の鹿島を象徴する選手だろう。

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