Jリーグ観戦記者が感じた不安と戸惑い。ピッチ上には「新しい様式」があった (5ページ目)

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei
  • photo by Jiji Photo


 好セーブを連発した新井だけでなく、キャプテンマークを巻いた田口泰士と、新戦力が存在感を放ったのもポジティブな材料だろう。

 かつてサガン鳥栖をJ1に導き、セレッソ大阪にふたつのタイトルをもたらした新監督が、これからこのチームをどのように立て直していくのか。今季のJ2における注目ポイントとなりそうだ。

 内容的にもスコア的にも"渋い"一戦となったが、やはり生で観るサッカーはいいものだと、あらためて感じられた。

 録音された声援が流れ続けていたとはいえ、バシバシと身体のぶつかり合う音や味方を叱咤激励する声ははっきりと聞こえたし、プレーのスピード感、力強いキックの弾道など、映像では感じられない迫力がそこにはあった。

 村井満チェアマンが明言しているように、Jリーグは7月10日に観客を入れての試合が再開される予定だ。

 ただし観戦においては、様々な禁止事項が設けられている。歌を歌う、タオルマフラーを振る、ハイタッチや肩を組んでの応援など、当たり前のようにやれていたことが、できなくなる。これまでとは異なる試合観戦を余儀なくされるのだ。

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