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再開Jで問われる監督の力量。
「80点試合」増で攻撃的チームが有利だ (2ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • 長田洋平/アフロスポーツ●写真 photo by AFLO SPORT

 バルセロナやレアル・マドリードなど、選手の技量が圧倒的に高いチームは、パスワークを重視する傾向が強い。そして、濃くない、あっさりとしたプレーが目立つ。相手との関係でいえば、極力、競り合いを避けている。身体を寄せるプレーが少ないのだ。

 ボールを保持する側は、相手に接触する前にボールを離そうとする。必然的にドリブルは減る。逆に言えば、ドリブルをすれば効果がある。ディフェンダーは身体を強く接触させなければならない状態に置かれる。

 マジョルカ戦で、リオネル・メッシが相手に囲まれながらもドリブルでスルスルと前進するシーンがあった。従来ならディフェンダーはもっと早い段階で身体を寄せていたはずだ。2人目、3人目のディフェンダーもしかり。本来より2割減という感じで対応に出ていた。

 当たりは弱くなっている。上体と上体を寄せ合うショルダーチャージはサッカーらしい正当な接触プレーと言えるが、そうしたシーンは激減。反則の数も減っている。イエロー、レッドの数も減っているものと思われる。

 その分、増加しているように見えるのが足を使っての引っかけだ。通常なら腰が引けたプレーそのものになるが、相手を止めなければならない時に手っ取り早い手段として、つい足が出るケースが目立つ。

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