2020.06.26

再開Jで問われる監督の力量。
「80点試合」増で攻撃的チームが有利だ

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • 長田洋平/アフロスポーツ●写真 photo by AFLO SPORT

 たとえば代表チームのスタメンは、監督が交代すれば半分入れ替わる可能性がある。選手選考は代表監督の主観に委ねられている。一方、「あの選手より、こっち選手のほうがいいんじゃない?」とは、よく抱きがちな感想だ。監督の視点がどれほどフェアでフラットだったとしても、これはサッカー界からなくならない話でもある。

 それは肝心の選手の調子が一定していないからだ。その出来、不出来にはバラツキがある。80点の日もあれば100点の日もある。60点の日もあれば120点の日もある。100を超えてしまう場合もあるから厄介だ。平均値を実力だとすれば、その数値を探ることは簡単ではない。

 関係しているのは精神的なノリだ。ノッているか否か。調子を左右するポイントは高揚感にある。そしてそれを後押ししているのがスタジアムの雰囲気だ。振れ幅はガラガラのスタンドより満員のスタンドのほうが大きい。

Jリーグ再開に向けて練習する水沼 宏太、大津 祐樹ら横浜F・マリノスの選手たち ブンデスリーガに続き、無観客で再開したプレミアリーグやラ・リーガの試合を見ていて思うことは、80点の試合が目立つことだ。スーパープレーも少なければ、凡プレーも少ない。平均的なプレー、高揚感に欠けるプレーが目立つ。

 パッと見ただけではわかりにくいが、たとえば中断期間中にWOWOWで放送されていた過去のクラシコやEUROの名勝負シリーズと見比べれば一目瞭然。違いは鮮明になる。