40歳の稲本潤一に聞く。カズ超えまでプレーする可能性は? (2ページ目)

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei
  • photo by AFLO


 カテゴリーを下げてまで現役を続ける理由とは、いったいどういうものだろうか。

「サッカーが好きだから。その気持ちだけ、ですね」

 その答えは、いたってシンプルだった。アラフォーとしては若々しさを保っているが、やんちゃなイメージを醸していた若い頃の雰囲気はない。年相応の落ち着いた空気を身にまとい、稲本は淡々とそう言った。

 もちろん、好きという気持ちだけでは現役を続けられない。必要としてくれるクラブがなければ、その時点でキャリアは終わってしまう。

 2018年シーズン終了後、稲本は4年間在籍した北海道コンサドーレ札幌を契約満了となった。しかし、それでも「引退」の二文字は頭の中にまったくなかったという。

「ケガとかでどうしようもできないなら、あきらめもつきますけど、まだまだやれる身体だったので。コンディションさえ整えば、試合ができると思っていた。辞めるという選択肢は、まったくなかったですね」

 そんな稲本に真っ先に声をかけたのが、相模原だった。

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