2020.02.25

王者F・マリノスが敗れた理由。
研究し尽くされて、次の一手は?

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • photo by KYODO

 2019年シーズン、横浜F・マリノスは攻撃色の強いサッカーで、J1を華やかに制している。ボールを握って、前に運ぶ迫力は随一。ディフェンスラインにチアゴ・マルチンスのように飛び抜けた守備者を擁したこともあって、攻撃の推進力を生み出していた。

<打倒、F・マリノス>

 王者は周囲の敵に研究し尽くされる。それは宿命だろう。今シーズンは、その挑戦を退けることができるか――。

Jリーグ開幕戦でガンバ大阪に敗れた横浜F・マリノスのイレブン 2月23日、横浜。王者・横浜FMは、J1リーグ開幕戦でホームにガンバ大阪を迎えている。横浜FMはボールを握って攻め、G大阪はそれを受けて裏を狙う。開始早々、その構図がはっきり見えた。

「スピードのある攻撃に対応する、という練習は回数を重ねてきました。ギリギリのところで体を投げ出せるか。やらせない、というシンプルなところで......」(G大阪・宮本恒靖監督)

 前半、横浜FMは本来のパスゲームを展開できていない。パスのテンポ、精度、どちらも低かった。マルコス・ジュニオールの自陣へのバックパスのミスが相手に渡って、カウンターを浴びることもあった。ビルドアップの途中で引っ掛けられる気配が濃厚に漂った。