王者F・マリノスが敗れた理由。
研究し尽くされて、次の一手は? (2ページ目)
「自分たちのいつものスタートではなかったと思う。そこで、相手が士気高く、スピードアップしてきた」(横浜FM/アンジェ・ポステコグルー監督)
6分、セットプレーに続いて、GK朴一圭が素早くリスタートする。それ自体は、横浜FMらしい機敏さだった。しかし悪い流れが抜けきれないなか、出足の鋭い相手にはめられ、ボールを下げることになる。GKへのバックパスはやや乱れ、朴はトラップしきれず、ボールが流れたところを倉田秋に押し込まれた。無理につなごうとした結果、相手の術中にはまった。
「練習から、"前ではめていこう"というのはずっとやってきました。回されるのはわかっていたので」(G大阪・宇佐美貴史)
G大阪は前線から中盤にかけてのプレスを強め、プレーを分断していた。相手選手の特徴も研究。昨シーズンMVPの仲川輝人の持ち味である縦への突破は十分に警戒し、前線のプレーメーカーで昨シーズン得点王のマルコス・ジュニオールには遠藤保仁、井手口陽介の2人で対応した。攻撃も、横浜FMの脆弱な部分をえぐった。奪ったボールを斜めに入れ、プレスを回避し、高いラインの裏を狙ったのだ。
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