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イニエスタが描く「戦いにくいチーム」。
J1優勝へ神戸に何が必要か (2ページ目)

  • 高村美砂●取材・文 text by Takamura Misa
  • 山添敏央●撮影 photo by Yamazoe Toshio

 とはいえ、その余韻に浸っている暇はない。今シーズンは、ゼロックススーパーカップ後に初陣を戦ったAFCチャンピオンズリーグ(ACL)を含め、全大会で決勝まで勝ち進めば、実に60試合という忙しいシーズンが待ち受けるからだ。

 もっとも、過去にUEFAチャンピオンズリーグに何度も出場してきた彼のこと。国内外の試合を並行して戦うことには、慣れているに違いない。

 だが、彼にとって、ACLは初めて戦うアジアを舞台にした戦いだ。1戦目のジョホール・ダルル・タクジム(マレーシア)戦では、2アシストを挙げるなどしてチームの快勝に貢献して見せたが、今後はどんな戦いを描いているのだろうか。

「長年ヨーロッパでのチャンピオンズリーグを戦ってきた経験からも、"チャンピオンズリーグ"はすばらしい舞台だと感じています。ひとつのミスの代償が大きく、90分間ずっと『簡単にはミスを犯せない』という緊張感の中でサッカーをするのは、とてもエキサイティングで、サッカー選手として多くの刺激を得ることもできます。

 おそらく、それはアジアでも同じだと思いますし、楽しみにしていることのひとつでもあります。ただ、国内のリーグ戦を並行して戦うのは、決して簡単ではありません。昨年、ACLの決勝まで上り詰めた浦和レッズが、リーグ戦では低迷したということからも明らかです。

 そう考えても、ACL特有の空気感、難しさをしっかりと感じ取りながら、戦いを進めていくことが、必要になってくるのではないでしょうか。

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