ガンバ大阪、9年ぶりの開幕戦勝利。マリノス対策のポイントは3つ (4ページ目)

  • 佐藤 俊●取材・文 text by Sato Shun
  • 木鋪虎雄●撮影 photo by Kishiku Torao

 マリノス対策が功を奏し、ガンバは優位に試合を進めた。

 練習の成果を実戦でしっかりと出せるのは選手個々に力がある証拠だが、この日のガンバはさらに違いを見せた。先制ゴールを挙げたあと、マリノスのマルコス ジュニオールがトップ下を離れて中盤をフラフラと動くのが目立つようになると、遠藤保仁が宮本監督に伝え、井手口陽介を下げてダブルボランチに変更して対応した。

 選手たちは、その状況に応じて自分たちでシステムを変更して対応していった。倉田は、「試合中の変化は難しい」と言いながらもやれたことに大きな意味があるという。

「試合中は自分らで考えてやれと(監督に)言われているんで、相手を見て、その都度いろいろ変えていった。それは簡単じゃないけど、強くなるためには今後もそうやっていかないといけない」

 マリノス対策とシステム変更で、前半はほぼ完璧な試合運びを見せた。

 しかし後半、相手にボールを保持され、押し込まれた。昨年までのガンバであれば1点取られたあと、立て続けに失点していただろう。

 だが、選手が必死になって体を張り、持ちこたえた。昨年まではきれいにサッカーして勝つというような空気が感じられたが、この日は泥臭く戦い、勝ちを獲りにいく姿勢を見せた。

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