FC東京のAOLトリオは機能するのか。R・マドリードにヒントあり (6ページ目)

  • 中山淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi
  • 藤田真郷●撮影 photo by Fujita Masato

 現在負傷離脱中の東慶悟が復帰すればトニ・クロース役を担うだろうし、スピードと上下運動にも耐えられる永井謙佑はルーカス・バスケスになれるかもしれない。そして、突破力と決定力を兼ね備えるアダイウトンは、ヴィニシウス・ジュニオールのようなジョーカー的存在になれるはずだ。

 もちろん、新しい戦術にトライし始めたばかりなので、シーズン序盤は苦戦する可能性は高いだろう。しかし、4-3-3が少しずつ進化を見せて機能するようになった暁には、対戦相手によってはプランBの4-4-2、状況によってはパース戦の終盤で見せた逃げ切り用の5-4-1(プランC)と、戦術バリエーションはぐっと広がる。

 過去2年は一貫して4-4-2で戦い続けた指揮官自らがその殻を破り、タイトルを獲得すべく大きく変貌を遂げようとしているFC東京。たしかに大きな賭けかもしれないが、今シーズンはこのチームに注目せずにはいられない。

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