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福田正博が2020年のJ1を展望。上位争いに加わる注目クラブは? (2ページ目)

  • text by Tsugane Ichiro
  • photo by Getty Images

 前シーズンにどれだけ好成績を残そうとも、翌シーズンに同様の結果を残せる保証はない。相手に研究され、対策を練られる。変化を恐れて歩みを止めた瞬間、転落が始まる。それがプロの世界だ。

 そうした点で、横浜FMのアンジェ・ポステコグルー監督に注目している。就任1年目となった2018年シーズンは極端なハイライン・ハイプレスを敷いたものの、攻守のバランスがとれず12位。昨シーズンは当初1ボランチの布陣で戦ったが、故障者が続出した影響もあり2ボランチに変更すると、攻撃力はそのままに守備が安定して15年ぶりの優勝を引き寄せた。

 状況に応じた柔軟な選手起用や戦い方のできるポステコグルー監督が、今季は2連覇を狙いながらACLも戦う。試合数が増えるなか、ハイライン・ハイプレスのスタイルを継続するには、ローテーションをしながら選手のコンディションを維持することが重要になるため、水沼宏太らの戦力補強を行なって選手層を厚くしている。ポステコグルー監督がどのような選手起用をしていくのか、しっかり見ていきたい。

 王者の横浜FMを追う一番手は、川崎フロンターレと見ている。今季はACLがないため、国内のタイトルに集中できることが、彼らにとって有利に働くはずだ。ただし、川崎はスタイルを変化・発展させる時期を迎えていると感じる。昨シーズンまでは風間八宏前監督が築いたパスワークで相手を崩すスタイルに、鬼木達監督の戦術を融合させながら戦ってきた。

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