王者・青森山田が断然優位のなか、帝京長岡に勝機を得るカギはあるか (4ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • 高橋 学●撮影 photo by Takahashi Manabu

 カウンター巧者の青森山田に対し、中途半端なボールポゼッションは、むしろ恰好の獲物。失点のリスクを高めるだけだ。しかし、昌平はボールを保持して相手を押し込み、一度止められてもセカンドボールを回収して、二次、三次と連続攻撃につなげる。そうした時間を作ることで、青森山田の焦りを誘い、ゴールをこじ開けた。

 帝京長岡は、晴山を中心に少ない人数での攻撃もできるとはいえ、崩しのアイデアに富むパスワークこそが最大の武器。それだけに、まずは試合序盤での(とくにセットプレーからの)失点を防ぎ、そのうえで、昌平同様、厚みを作って押し込む状況を作れるかどうか。それが、勝敗を分けるひとつのカギとなるだろう。

 青森山田が勝てば、18年ぶりの選手権連覇へ王手。帝京長岡が勝てば、同校初、そして新潟県勢初の決勝進出である。

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