2020.01.10

攻の静岡学園か守の矢板中央か。
高校サッカー準決勝「矛」「盾」対決

  • 森田将義●取材・文 text by Morita Masayoshi
  • 木鋪虎雄●撮影 photo by Kishiku Torao

 攻撃の静岡学園高校(静岡県)か、守備の矢板中央高校(栃木県)か。第98回全国高校サッカー選手権大会の準決勝第2試合は、カラーが対照的な2チームが激突する。

サイドからも中央からも、多彩な攻撃を繰り出している静岡学園 静岡学園がここまでの4試合で奪ったゴールは、15ゴール。1試合平均4得点に近いスコアからも、今年のチームが前輪駆動型であることは明らかだ。「自分たちの武器を使わない手はない。どこで勝負するのかを全員で共有して戦っている」と話すのは川口修監督。鹿島アントラーズ内定のMF松村優太と、得点ランキング2位の4点を奪うMF小山尚紀の両翼を活かしたサイドアタックが、今年のチームの最大の特徴と言える。

 サイドからの仕掛けによって総得点の半数以上を叩き出す一方で、忘れてはいけないのが中央の選手だ。準決勝以降のキーマンになりそうなのは、トップ下で攻撃のタクトを振るうMF浅倉廉。川口監督は「両サイドから仕掛けるけど、みんなが警戒してくるので、真ん中の浅倉のところがカギとなる。ゲームを組み立てつつ、自分たちでも(相手を)剥がしていく。それができると攻撃のバリエーションが増えてくる」と口にする。

 初戦こそ動きに硬さが見られた浅倉だが、3回戦の今治東中等教育学校戦(愛媛県)では初ゴールをマーク。指揮官が「試合を重ねるごとに徐々によくなっていくと思う」と期待を寄せていたとおり、状態は右肩上がりだ。

 相手がサイドの守備に気を取られたスキを突き、手薄となった中央を、浅倉を中心としたコンビネーションで崩す。反対に相手が中央を固めてくれば、突破力に秀でた両翼がより効力を発揮できる。外と中を巧みに使い分けた攻撃は、準決勝でも矢板中央の脅威となるに間違いない。