代表に選ばれない日本人選手から独自選出。今季のJリーグベスト11 (4ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki 山添敏央●写真 photo by Yamazoe Toshio

 CBはまず、優勝した川崎Fの谷口彰悟だ。川崎Fといえばリーグ最多の得点に目が向くが、今季は失点もリーグ最少だった。圧勝劇を演じたわけだが、そこで谷口は守備の要としてチームでただひとり、34試合すべてにスタメン出場を果たした。ゴールも3点奪っている。これまで日本代表出場試合数は3。もっと出場機会が与えられるべき選手だろう。

 もうひとりは森重真人(FC東京)。代表から外れているが、いつ復帰してもいい、それなりのレベルにある選手だ。とはいえ、CBの駒不足は否めない。代表レベルにあるのは、谷口、森重、それにケガで欠場した期間が長かった昌子源(鹿島)ぐらいで、若手が育ってきている感じがしない。

 GKも同様だ。今回のベスト11には元代表の西川周作(浦和)を推すが、チョン・ソンリョン(川崎F)、クォン・スンテ(鹿島)ら、韓国人GKとの差は大きい。

 ベスト11をまとめると、以下のようになる。

 GK西川周作、DF車屋紳太郎、森重真人、谷口彰悟、西大伍、MF中村憲剛、家長昭博、土居聖真、金子翔太、FW鈴木優磨、興梠慎三。

 印象に残るのは、全体的にベテランが多いということだ。森保ジャパンは好スタートを切ったかに見えるが、たとえば、2002年日韓共催W杯前後のような"順風"を感じることはできない。独自のベスト11を選びながらも、層の薄さがあらためて心配になるのだった。

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