2018.09.12

ロベカルがプレゼントした一時的熱狂。
Fリーグは無策で無駄にするな

  • 河合拓●取材・文・撮影 text & photo by Kawai Taku

 圧巻は前半7分、ディフェンダーの寄せが甘くなった場面で左足を振り抜くと、強烈なシュートが相手ゴールに突き刺さった。このときゴールを守っていたのは、現役FリーガーであるGK石黒紘久(ひろひさ/アグレミーナ浜松)だった。

 この失点の前に直接FKを止めていた石黒だったが、「1本目のFKを止めたことで、2本目はトゥーキックで本気を出してきましたね。体重が乗ると、ボールが速い。イメージしていたより、速かったですよ。コンスタントにあのキックが蹴れるとしたら、すごいですよ。エキシビションとはいえ、無失点にするつもりで守っていたんですけどね」と、悪魔の左足に舌を巻いた。

 ロベルト・カルロスは後半、ユニフォームを着替えて、FリーグOBを中心とする「F.LEAGUE DREAMS」の一員としてプレー。こちらでも第2PKを決めるなど2得点を挙げる活躍を見せて、4-3の勝利に貢献した。

 試合後には「非常に楽しかったです」と笑顔を見せたが、翌日の公式戦出場について聞かれると、「今日は楽しむ試合でしたが、明日は勝ち点がかかった試合です。チームが勝つために、会場が満員になるように、みなさんご協力お願いします」と、勝利を目指す気持ちを言葉にし、集客を呼びかけた。

「現役復帰」当日、ロベルト・カルロスが加わるFリーグ選抜と、ヴォスクオーレ仙台の試合には、3015人の観衆が集まった。前日のエキシビションとは異なる張り詰めた公式戦の舞台で、現役時代に数々のタイトルを獲得してきたロベルト・カルロスが魅せた。スピードは決して速くなく、フットサルの基本的な動き方もできていない。それでも、周囲を気遣いながら少ないタッチ数でプレーし、そのキックのうまさは際立っていた。

 両チームにチャンスがありながらも、なかなかゴールが決まらない展開のなか、前半16分にFP(フィールドプレーヤー)齋藤日向(ひゅうが)のパスを胸で受けると、ボールをコントロールして左足でシュート。これがGK鈴木紳一朗の股を抜きゴールが決まると、会場は大盛り上がり。だが、見せ場はこれだけにとどまらなかった。