2018.09.12

ロベカルがプレゼントした一時的熱狂。
Fリーグは無策で無駄にするな

  • 河合拓●取材・文・撮影 text & photo by Kawai Taku

 8月上旬、Fリーグは公式ホームページで「8月17日に重大発表をする」と、異例の声明を発表した。

 Fリーグができて12年。2016年には日本代表がフットサルW杯出場を逃したこともあって、リーグは集客力を落としており、業界は明らかにシュリンクしている。そんななか、何が発表されるのか――。

Fリーグ選抜の面々と楽しそうにフットサルに興じるロベカル 不安と期待が渦巻くなか、17日当日に発表されたのは、レアル・マドリードで活躍し、2002年日韓W杯で世界一にも輝いた元サッカーブラジル代表DFロベルト・カルロスのFリーグ参戦だった。しかも、9月8日に行なわれるエキシビションマッチのみならず、翌9日にはFリーグ選抜の一員として1試合限定で「現役復帰」し、公式戦に出場するというのだ。

 当然、発表と同時に、賛否の声が挙がった。

 おそらく、エキシビションマッチだけの出場であれば、「否」の声は、ほとんど挙がらなかっただろう。アジアでトップレベルの競技力がある日本のフットサルだが、今季のFリーグは観客数が1000人を下回る試合が当たり前のようにある。アリーナでプレーする選手たちは観客数の減少を強く実感しているし、何か起爆剤となるようなことが求められていたからだ。世界に名を轟かすサッカーのスタープレーヤーのFリーグ参戦は、これまでフットサルを見ていなかった人たちの関心を集める可能性が十分にあった。

 Fリーグは2012年2月にも、サッカーのスーパースターの力を借りている。現在も横浜FCでプレーする元日本代表FW三浦知良が1試合限定でFリーグに参戦し、エスポラーダ北海道の一員として府中アスレティックFC戦に出場。チームを勝利に導いた。そのときに記録された「5368名」という観客動員数は、現在もFリーグのホーム&アウェーの試合では最多動員記録となっている。

 ただし、カズのFリーグ参戦と今回とでは、大きく意味合いが違った。現役選手だったカズに対し、日本国内でも「ロベカル」の愛称で親しまれるスーパースターは6年も前に現役を引退しているからだ。