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Jリーグからスペイン派遣のコーチが
驚く「練習場にカフェがある文化」 (3ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Mutsu Kawamori/AFLO

 やはり周囲がしっかりと見てあげている。なんでミスになったのかをちゃんと理解してあげているから、そのミスが単純なミスなら普通に怒られるけど、成長の度合いによるミスには何も言わない。むしろ、彼はこういうことをしたかったんだ、それが実現するためにはどうしようかと、親身になってあげるんです」

――いい選手だからといって、必ずしも上のカテゴリーに上げるわけではない?

「彼の場合、上に上げると(体格差で)もっとできないだろうから、チャレンジ心が失せちゃうから上げないんです。それとは別にU-18にもいい選手がいて、僕などはCチーム(U-21)に上げちゃえばいいと思ったけど、彼の性格、成長の度合いを含めて、U-18でプレーさせることにしているそうです。そのあたりは、クラブですごくコントロールしています。

 ユースダイレクターの部屋に、カンテラの全選手の名前が、カテゴリーごとに色分けされて書かれているボードがあるんです。その部屋には子供も入ってくるのですが、実はそのボードは二重になっていて、裏側には将来のトップのスタメンが書いてあるんです。それは子供たちは知らないんですけどね。

 僕自身もそうやって選手を育ててきたんです。ジュニアユースの監督をしたときは、平本一樹、飯尾一慶、相馬崇人、ひとつ下に富澤清太郎というメンバーがいて、将来は彼らがトップでやっていくんだなと思ってやっていました。

 その次のときは、高木俊幸、高橋祥平、ひとつ下に小林祐希、高木善朗、キローラン木鈴(こりん)、キローラン菜入(ないる)、高野光司がいて、彼らには『10年後にトップが1部で優勝するためには......』という話をしながらやっていました。

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