中田浩二「アントラーズの紅白戦はきつかった。試合がラクに感じた」
遺伝子 ~鹿島アントラーズ 絶対勝利の哲学~(3)
中田浩二 前編
「プロになったら、競争は当たり前。先発とかベンチとか、そういうことで気持ちが揺れたりはしません。チャンスが来たら、自分のプレーをするだけです」
3月3日、今季の公式戦初勝利を飾った土居聖真は、淡々とそう語った。このガンバ戦ではアグレッシブな守備と連動する攻撃で、相手陣に攻め入った鹿島の攻撃軸として、存在感を示した土居は1-0の勝利に貢献する。
また、ボランチを務めた三竿健斗は「前節の清水戦直後から、選手同士で修正点をたくさん話し合った。その成果が出たと思います」とも話していた。
選手間の濃密なコミュニケーションが試合の質に大きな影響を与えていた。それは試合に出た選手だけではない。
3月7日のACL第3節シドニーFC戦、敵地のピッチに立ったメンバーは、4日前のガンバ大阪戦から8人も入れ替わっていた。
相手の攻撃を凌ぎ、好機を待つ......彼らがそんな鹿島らしい戦いを演じる。チャンスを得た若い選手たちは自己アピールよりも、チームとしての戦いを第一に思考していたのだろう。0-2とアウェーながら完勝した鹿島は、無敗でグループリーグ首位を走っている。
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テレビ解説でもおなじみの中田浩二。現在、所属は鹿島アントラーズ事業部 2014年に現役を引退。現在は鹿島アントラーズ事業部に所属し、クラブ・リレーションズ・オフィサー(C.R.O.)を務める中田浩二。フランス・マルセイユ、スイス・バーゼルでプレーした経験を持ち、2002年ワールドカップ日韓大会の代表メンバーでもある。
1999年にワールドユース(現U-20ワールドカップ)で準優勝を果たし「黄金世代」と呼ばれる1979年生まれだ。小笠原満男、本山雅志(北九州)、曽ヶ端準、山口武士(エンフレンテ熊本スポーツクラブコーチ)、中村祥朗(HOUKOKU FC)とともに高卒ルーキー6人衆のひとりとして、1998年鹿島に加入した。
――現在はスポンサーの方との仕事も多いと思いますが、「鹿島アントラーズ」には強固なブランド力があると感じます。
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